これは良い2
屋根の上のヴァイオリン弾き
新装の(つまり現在の)帝国劇場で二ヵ月という、新作の初演としては大胆なスケジュールが組まれた。
森繁は、依頼を受けてから半月以上じっくり考えての承諾だった。
多忙で歌稽古に出向けず、移動の車の中での稽古。
テープを聴きながら、高速道路をグルグル廻っていたこともあるそうだ。
67年の初演は、客の入りでみると、必ずしもいい結果ではなかった。
帝劇にはこの道30~40年というベテラン職人たちが今でも元気に働いている。
「あのころは、なかなか(お客が)入らなかったねえ」と振り返るほど。
まだまだミュージカルというジャンルが一般客に浸透していない時代だった。